これで終わり

忘れたくないことを書きます。それでも忘れてしまいます。

侍展に行った話(2日目)~2019年秋

2019年秋、福岡市博物館の特別展「侍~もののふの美の系譜~The Exhibition of SAMURAI」に行きました。1泊2日旅、2日目の記録です。
2日目に侍展に行ったので、記事のタイトルとしてはこちらがメイン。
侍展に行っていない1日目の記録はこちら。

moonrakers16.hatenablog.com

 

前回の投稿から、続きを早く書くぞと思いながら下書きに保存したままになっていました。戦慄。
侍展も2年前の話になってしまいましたね…時間が経つのが早い。

 

 

■2日目スケジュール

 9:30 福岡市博物館(侍展)

14:15 光雲神社

14:45 大濠公園駅周辺散策

15:10 三の丸スクエア(如水庵

15:35 福岡城址周辺散策

16:00 帰路へ

福岡市博物館(侍展)

博多駅から9時前のバスに乗り、福岡市博物館へ。
行列ができているのではと不安だったがすんなり会場へ入れた。
刀剣乱舞パネルを写真に納め、2階グッズ販売へ。
売り切れかもと思っていた圧切長谷部メジャーが買えてよかった!
グッズ販売のところで図録付きの前売りチケットを引き換え、
1階のコインロッカーに荷物を預けて展示会へ。

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展示は人数がまだ少なかったので先に「圧切長谷部」を見るため奥に進む。
皆焼が反射して輝く様が遠目でもわかるライティング。
少し離れて見る長谷部の美しさよ…

京のかたな展(2018年京都)や、2019年冬の公開時に見たときとはまた異なる雰囲気。
京では神々しく近寄りがたい、2019年冬は橙色の柔らかい輝きだったのと比べると「自然」な感じ。
遠くに見えた海の水面が日の光できらきら輝くような印象。

圧切長谷部の4K映像も圧巻でした。
鉄の粒子状の質感、普段輝きとして見えている皆焼の細部の紋様。
これ以上近づいたら分子構造まで見えるのではないかと。
画面いっぱいに映る刀身から刀の息遣い(錯覚)を感じる。
初見は興奮してモニタの前で震えた。何か、すごいものを見たと。
この映像は展示の合間に何度も見に行った。
何度でも拝みたくなる、そんな映像でした。また見たいなあ。

 

そのほか。
光世のはばきに鳥が。かわいい。
一文派が好き。きらきらしているが刀が好きなのかも。
(この後一文字派刀剣乱舞でも実装されて沼への一歩を踏み出すことになる)

 

展示全体は本当に見やすい。
鏡や、ガラスケースの配置を利用して裏側が見えるように工夫してある。

 

そして噂の音声ガイドも利用。
津田さんの声はとても聴きやすい、心地良い声だった。
でも日本号推しの人は絶対平常心で聞けないだろうなあとも思った。
もし推しが音声ガイドをすることになったらと思うと怖い。平常心で聞ける気がしない。

 

■光雲神社

予定より長く展示を見たため、お昼抜きで光雲神社へ移動。
市民プール前バス停から徒歩で行くと軽い山登りになった。
この先に本当に神社があるのか不安なりながらもなんとか到着。

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参拝した後は徒歩で三の丸スクエアへ向かう。

 

大濠公園駅周辺散策

途中道を間違えて時間を少しロス。
三の丸スクエアの如水庵にたどり着き、おやつを食べる。

f:id:moonrakers16:20210912233137j:plain時間がなくなってきたので急いで食べた。
(三の丸スクエアの如水庵さん、2021年冬に閉店されたんですよね…寂しい)

福岡城址の風情を感じつつ、大濠公園駅へ向かう。
途中でまた道を間違えたりした。

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博多駅に到着し、如水庵博多駅前でお土産を購入。
家族、職場のお土産をすべてこちらで用意したのでたくさん買った。
如水庵で配布している感謝状も貰えてよかった。

 

■終わりに

今振り返っても、侍展とてもよかったです。
この後も日帰りで2回行くほどに。
もともと前期・後期で展示内容が変更になることもあり、2回は行く予定でした。
(上の日記の内容は前期のとき)
2回目の後期では前売りチケットを忘れてしまったので、もうこれは3回目行くしかないなと。
楽しかったな。今は新型コロナウイルスの影響でそんな無茶はできない…
本当に、今までいろいろなイベントを楽しめていたのはとても恵まれたことだったのだと思います。

 

今後も色々な場所で展示が企画されていますが、無事に開催されますように。

侍展に行った話(1日目)~2019年秋

2019年秋、福岡市博物館の特別展「侍~もののふの美の系譜~The Exhibition of SAMURAI」に行きました。

museum.city.fukuoka.jp

 

もう半年以上の前の話を今、します。
もともと記録に残すつもりでメモ書きはしてあったのですが、なかなかブログに書き起こすまでに至らず。
ですが、現在新型ウイルスの影響で色々なイベント開催が厳しくなっているからこそ、なんか書いておこうかと思いました。

自分の備忘録なので、これがおすすめとか、詳細はあまり書いていません。

経緯としては、ゲーム『刀剣乱舞』の影響で刀の展示に赴くようになりました。
侍展は推し刀の『圧切長谷部』が展示されており、発表当初から行くことを決めていました。

 

■1日目スケジュール

12:00 博多駅で昼食

13:45 住吉神社

15:45 大宰府天満宮

18:00 天神で屋台

19:45 福岡タワー

21:00 ホテルへ

今回の旅は1泊2日です。侍展は2日目に行きました。
2019年1月に初めて福岡に行ったときは日帰りで、侍展のときは泊まろう!と計画していました。
結局、当日まで新幹線チケットとホテルの手配しかしてなかったのですが。
(ちなみに一人旅です。)

新幹線に乗ってから、ネットで検索してスケジュールを決定。
前回同様お世話になった福岡観光のブログはこちら。

toulovebiyori.blog.fc2.com

 

博多駅で昼食

博多駅に到着。昼食はもつ鍋。
お店は前回博多に来たときに気になっていたところ。
前回は夕方の時間帯に行ったため満席で入れなかったのでリベンジ。

博多駅でもつ鍋を食べたときの写真

昼間から日本酒を飲む背徳感…!
もつは歯応えがぷりぷりしていて、味噌のスープとよく合う、おいしい。
〆はちゃんぽんにした。量がそれなりにあったので満腹。

 

住吉神社

コインロッカーに荷物を預けて徒歩で住吉神社に向かう。

博多駅近くにある住吉神社の写真

清涼な雰囲気の神社。朱と緑のコントラストが美しい。星守りを購入。
とても短いメモ文した記録していかなったが、1時間以上散策した。

 

大宰府天満宮

博多駅に戻り電車で大宰府へ。

令和の元号と所縁のある大宰府天満宮

天満宮は橋が掛かっていて向こう側が白く輝くあの世に見えた。

 

菅原道真公の梅の和歌の歌碑

道真公の梅と歌に思いを馳せる。
境内をぐるりと散策していると、如水さまが使ったと伝えられる井戸を発見したのでご挨拶。

黒田如水が使ったと伝わる井戸

 

散策を続けていると「ぴゃー」と何かが鳴いている。
植え込みを見るとねこちゃんの姿が…!人馴れしているねこちゃんもふもふ。

大宰府天満宮で見かけた黒猫

竈門神社にも寄ろうと思っていたが、大宰府でのんびりし過ぎて時間がなくなる。
夜は屋台に行こうと思っていたので天神に移動。

 

■天神で屋台

17:30頃天神に到着。
天神の観光協会で屋台チケットを1枚購入。
屋台は迷ったけれど、初心者でも入りやすそうな雰囲気だったレミさんちを選択。
10分ほど並んだ気がする。

エスカルゴとグラタンを食べる。
レミさんはとても明るい、サービス精神旺盛な人だった。
一人屋台で緊張していたので、食事の写真を撮る余裕はなかった。

2件目の屋台に行きたかったが、狙っていた屋台が出ていなかったので屋台エリアから離れる。

 

■福岡タワー

福岡タワーへ電車と徒歩で移動。
常なら知らない夜道を歩くのは避けるところ。
このときはワインを飲んで普段より気が大きくなっていたので勢いで見に行った。

福岡タワーの外観

 

タワーから夜景を臨む。
ふと、刀剣乱舞とのコラボ企画をやっていたような記憶があったので調べたが、開催期間は数日先だった…。 

福岡タワーから見た夜景

 

■ホテルへ

福岡タワーからまた天神に戻って屋台2件目へ…
と考えていたが胃が痛くなった&バスを乗り間違えたので大人しくホテルへ。
数日前まで胃薬のお世話になっていたのに調子に乗って食べ過ぎた。

ホテルまで道に迷いながら到着。部屋に入って気が付いたら安定の寝落ち。

 

1日目以上。
本題の侍展は2日目なので、また近いうちにブログ書こうと思います。
今更ながら、いろいろなイベントに行けることは有難いことだったんだなあと振り返っています。

春日大社と萬葉植物園~2019年春

もう8月。夏なのに、春の思い出話をします。

2019年4月、春日大社と萬葉植物園へ行きました。
藤の花が見たくて。
昨年もお邪魔したのですが、藤がとても見事だったので今年も行きました。

もともと藤の花は好きで、ゲーム「刀剣乱舞」のへし切り長谷部にはまってからは長谷部が藤の花と描かれることが多く、もっと藤が好きになりました。

そんな訳で今年の訪問の様子を記録しておきます。

 

春日大社

JR奈良駅からバスで春日大社に向かいます。
ぼんやりしていたらバス停で降り損ねました。

山を眺めながら春日大社に向かいます

この日の奈良は曇り空。
すぐ気がついたので、一つ先のバス停で降り10分ほど歩いて春日大社に到着。


春日大社は「砂ずりの藤」が有名で、樹齢800年とも言われるこの藤は見ごろを迎えると花房が1m以上伸びるそうです。

春日大社の「砂ずりの藤」
今年は4月下旬に見に行ったので、まだこれから伸びていくところでした。

また、この時期の春日大社では「藤まもり」が授与されています。
昨年いただいた「藤まもり」を返納して、今年の分も購入しました。

時間があればゆっくりご挨拶して回るのですが、この日は寝坊した上に後ろに予定が入っていたため大急ぎで植物園に移動しました。

 

■萬葉植物園

満開とはいかず、八分咲きでしたがそれでもきれいです。

萬葉植物園の藤も見ごろまであと少し
狂ったように藤の撮影をしました。
少し雨が降ってきて、傘は持っていませんでしたが気にせず撮影。
雨の中の藤も美しいものです。

ちなみに昨年の天候も雨でした。
その時は5月頭に伺ったのですが、いつもより満開の時期が早かったので散りかけていました。しかしそれも風情があって良い。

藤にもたくさんの種類があり、花の色も薄い紫や白、赤みのある紫など様々で見ていて飽きません。

萬葉植物園の藤の花は品種によって花の色が異なり、色の対比が美しい
藤の花の上品な甘い香りがして、心地いい空間でした。
時間の許す限り植物園をさまよっていました。

 

来年もおそらく行くと思いますが、晴天の中の藤も見てみたいです。

私、藤の国で暮らしたい…

福岡市博物館へ「圧切長谷部」を見に行った話

2019年1月22日。
福岡市博物館へ「圧切長谷部」を見に行きました。
ゲーム「刀剣乱舞」をゆるゆるとプレイ中で、その中でもへし切長谷部が推し刀です。


長谷部のモチーフとなった国宝「圧切長谷部」を2018年の京のかたな展で初めて見、それ以来あの煌めきが忘れられず何度でも見たいと思っていました。


年明けすぐは自分の都合がつかず、昨年のように会いたくて会えなくて泣くことになるかと思ったのですが。
(昨年の冬の展示はどうしても行けなかった)
そこはもう後悔したくないという一心で、日帰り強行してきました。
そういえば新幹線の手配をした数日後、1月22日に長谷部の裏側が公開されると発表があったときは勝手に運命を感じました。

 

 


■当日スケジュール


12:00 博多駅到着
13:20 三の丸スクエア(滞在:約40分)
14:20 福岡城むかし探訪館(滞在:約20分)
15:25 福岡市博物館(滞在:約2時間)
17:30 帰途

 

日帰りのため、ほぼ「圧切長谷部」を見るためだけのスケジュールになりました。

スケジュールを考えるにあたり、こちらのサイトにお世話になっております。

 

toulovebiyori.blog.fc2.com

 

 

■三の丸スクエア


如水庵をお目当てに寄りました。
黒田家モチーフのグッズ販売をしていて、ディスプレイには長谷部のぬいぐるみも一緒に鎮座していて可愛かったです。
藤巴の風呂敷などのグッズと銘菓を購入しました。


飲食スペースでお菓子のセットを注文する付いてくる黒文字もいただきました。

如水庵で食べたいちご大福の写真

いちご大福おいしい。

店員さんがとても気さくに話しかけてくださって楽しかったです。
あと、方向音痴なので道を教えていただけて本当に助かりました。

 

福岡城むかし探訪館


三の丸スクエアから徒歩で10分ほど移動。
レプリカ「圧切長谷部」が展示されていて、2月3日まで手にとって撮影ができます。
入ると受付の方から注意事項の案内を渡されました。
自分の前に撮影中の人がいたので、1分ほど待ってから展示されているレプリカの元へ。

レプリカ圧切長谷部の写真

とりあえず、ディスプレイされている状態で黙々と撮影していると、受付の方が手にとって良いですよと声をかけてくれたの持ち上げてみました。
思ったより重かったのであわあわしたのですが、そのまま受付の人が一緒に写真を撮ってくださるとのことで。
写真撮られるのが苦手なので普段は断るところですが、レプリカを持つ機会が今後あるかもわからないし…とお言葉に甘えました。
ポージングは受付の方に言われるがままやってみました。
緊張で背中に汗が流れましたね。
撮っていただいた写真を確認したところレプリカを持つ醜き者の姿がありました。

 

受付の方にこれから博物館へ行くと伝えると、バスの時間など諸々教えてもらいました。
みんな、優しい。

バスに乗って移動中に、レプリカを持った時の感慨が遅れてやって来ました。
刀を持つ人はこんな重いものを振るっているのか、とか、これが長谷部の重み…とか。

 

福岡市博物館


まずは常設展示を観覧。なかなか見ごたえあります。
福岡で出土した金印から始まり、近代までの福岡の歴史を知ることができます。
ゆっくり見ていたら時間がなくなってきたので、明治時代以降は急いで見ました。
普通に見たら1時間以上はかかるでしょうか。
拝観料は200円。あの展示ボリュームでなおかつ特別展も見れると考えるとお得ですね。
値段設定大丈夫なんでしょうか。


などと考えながら16時過ぎに特別展へ。
日本号は初対面です。

日本号の写真

ながーい!装飾きれい!
螺鈿細工が見事でした。
実戦でも使われた武器でありながら美しい…

 

そして長谷部。

圧切長谷部の正面

どうしても自分は京のかたな展が初長谷部だったので、そちらと比較してしまうのですが。
京のかたな展では全体的に強く光が当たっていたように思います。
福岡市博物館では光は柔らかい感じ。
ふわっと光る姿がとても綺麗でした。

それにしても写真に納められるのがありがたいです。
スマホ撮影なので性能の限界を感じつつたくさん撮らせてもらいました。

圧切長谷部のアップ

でもこれは良いカメラが欲しくなりますね。
良いカメラを持ったところで扱えるかわかりませんが、もっと素敵に撮影したいという気持ちになります。
目にも焼き付けるため数回巡回し、グッズ販売へ。

 

先日、映画「刀剣乱舞」を見ておりまして、三日月熱が上がっていたのでコースターを購入。
長谷部のコースターは持っていますが、保管用に購入しました。
一階では図録とブックカバーなどを買いました。

福岡市博物館で購入した図録、ブックカバーなど


閉館時間が来たので名残惜しいですが、博物館を離れます。

 

■帰路~博多へ


バスで博多駅に戻り、 夕食を取りました。
行きたいなとチェックしていたお店が満席だったので、別のお店で海鮮丼を食べました。

海鮮丼セットと日本酒

海鮮丼も日本酒もうまい。

 


■反省点


福岡遠征にあたり事前に予習をしておりまして、西鉄バスアプリを活用しようと思っていました。
アプリは優秀でも使う人間がポンコツであることを忘れてはいけない、これが今回の反省点です。


実は博多→三の丸スクエアでさっそくバスに乗り間違えていました。
気が付いた時にはバスに乗って30分経過しており、再検索したらよくわからない場所に。
結局、三の丸スクエアへはタクシーを利用。タクシー代よ…

そのあともバスを利用する度に乗り間違っています。
三の丸スクエアの件で懲りていたので、その後は乗り間違いに気づくのは早かったのですが。

 

西鉄バスは目的地別にバスの種類が多いので気を抜くと違うバスに乗ってしまうと学習。


秋にまた福岡へ行くときは、もっと気を付けます。

「侍」展もとても楽しみです。

samurai2019.jp

 

映画『刀剣乱舞』感想 ~三日月宗近について

映画『刀剣乱舞』を観てきました。
2度鑑賞したところで、映画の三日月宗近について思ったことをまとめておきます。
三日月さんもうしんどい。

だんだん語彙が消失しそうになるのを堪えて書きました。

※ネタばれしています※

 

また、現時点ではパンフレットなど関連書籍は一切読んでいないので
自己解釈を好き勝手に書いております。


まず初見では人外の美しさに目を奪われました。
そして所作が美しい。

本能寺で信長公と対面したときに襖を占めるシーンなど、その優美さに卒倒しそうになります。

ただ何を考えているかはわからない。
多くを語らず、微笑みや時折見せる神妙な表情からも何を考えているのか読み取ることはできません。

クライマックスまで見て、あの時はこんなことを考えていたのかもと思うとつらい。

最初の、審神者から出陣を頼まれる場面。
あの時点で三日月さんは審神者の代替わりが近いことを知っていたのですよね。

本能寺から帰ってきた三日月さんと審神者歴史修正主義者の介入が頻繁なのも、
それを知られているからでは?という危惧を共有している。

審神者と三日月さんは互いを信頼しているけれど、三日月さんは代替わりの事実を他の刀剣に話せない。

それだけで見ていてしんどいのですが、さらに審神者も知らなかった本当の歴史を三日月さんは知っていた。
信長公が本能寺から生き延びるという歴史を、誰にも打ち明けることができなかった。

 

思えば、本能寺で三日月さんは信長公に「貴方様は、なすべきことを」と言うだけだったのですよね。

自害せよと直接言うのも憚られるのであの言い回しになったのかと思っていたのですが。
三日月さんはあの時、信長公は生き延びるかもと思っていたのではないかと。

本能寺で信長公が死んで、誰もが知る正しい歴史になっても史実上は問題ない。
だから任務には応じて本能寺から歴史修正主義者を退けたけれど、もしかしたら公が生きる可能性も考えていたようにも見えました。
ただ、この解釈だと公が逃げたときの対策を三日月さんは考えていなかったのか?となるのですが。

 

信長生存を知った審神者から「もっと慎重になるべきだった」と謝られたときの三日月さん様子から、もうだいぶ余裕のない状態だと知れます。

 

鶯丸さんからそのことに関して「お前のせいじゃない」と言われ、三日月さんは「俺なのだ」と返しています。

この「俺なのだ」の言葉にとても深みを感じまして…

 

秘密を抱えて、それを話せる相手はいない。
それでも自分ですべてを解決しようとする姿は格好良いです。
誰にも言えないことを孤独とも感じていないと思いますが、見ているこちらは本当につらい。


三日月さんが折れた花を掲げ、「歴史を守るとは、ことほど左様に難しい」と呟くシーン。
もっと前後に色々言っていたと思っていたのですが、2回目見てとてもシンプルな場面であったことに驚きました。
短いですが、とても印象的な場面です。

小さな花はたやすく踏み荒らされる、それは人の命も同じこと。

歴史とは人。儚いが故に愛おしく、守りたい。そう言った三日月さんの慈しみの表情やばいです。
また、「守りたいものが増えていくばかり」と骨喰くんの方を見て言っていましたね。
あれは一番に歴史を守りたいけれど、仲間のことも守りたいのだろうな・・・と思って。

一人で何とかしようとして、安土城から仲間を逃がす場面なんかは、
みんなが逃げ切ったのを見届けて安堵した顔をするんですよ…

仲間のことも大切なんだよね、でもそんな三日月さんは誰が守るの、誰が助けてくれ…
と思っていたら助けに来てくれたよ仲間が!(長谷部が!)

あのシーンは本当に熱い、滾る。
山姥切さんが三日月さんに「もっと話せ」って言ってくれたときは泣いた。
映画の山姥切さんは無口だったし、仲間をどう思っているのかよくわからなかったのですが、このシーンで仲間への思いやりを感じました。


そして本丸に三日月さんも一緒に帰城。
三日月さん審神者に「戻った」と伝えるところ、ここも泣いてしまうのですが。
これまでほとんど表情が見えなかった審神者が微笑むシーンが映ります。

三日月さんは安土城に赴くとき、審神者とはこれが最期かもしれないと思いながら出立したように見えました。
「今生の別れのようだな」と誤魔化していましたが、その可能性も十分あったわけで。
覚悟があっても、やはり最期の最期に会えるのと会えないのでは違うと思うのです。

三日月さんのただいまに、審神者は笑って頷く。そして待っていたように消えてゆく。
ああ、審神者も三日月さんを待っていたのだと。三日月さんと審神者の関係が尊い
三日月さん、本当にただいまが直接言えて良かった。

審神者の代替わりがすみ、幼い審神者が本丸の主となります。
他の刀剣が審神者と遊ぶ中、三日月さんは一人お茶をすする。
この場面は先代の審神者と深く関わっていた三日月さんの心の整理が追い付いていない様子が伺えます。
でも幼審神者の方から三日月さんに近づいて来ました。
三日月さんの背中に幼審神者がぽすっとくっついた瞬間、
ああ、これで過去と未来が繋がったんだな~と思ったのです。

先代の審神者も「過去だけが歴史ではない。明日という歴史も守ってほしい」と言っていました。
三日月さんにとって、これまで歴史とは過去から現在までだった。
でも幼審神者との出会いで、幼審神者が築くであろう未来を思った。
そして「守りたいものがまた増えてしまった」のだと。

背負う歴史の重みは増したけれど、三日月さんはもう一人で抱え込んだりはしない。
過去、現在、未来と受け継がれていく歴史を、これからは仲間と守っていく。

映画 三日月宗近 尊。

 

まだまだ見足りないので、時間が作れる限りは見に行く所存です。
今回は三日月さん中心に書きましたが、見どころがあり過ぎて…特に後半。

 

次はパンフレットを読んでから見に行きたい。

特別展「京のかたな」に行った話

2018年10月16日、京都国立博物館に行った。

特別展示「京のかたな」を観るためだ。

 

京のかたな看板の写真

京都国立博物館の写真

 

 

■はじめに

これまでで刀がテーマの展示に行ったことはない。

なぜ今回行こうと思ったのかというと、『圧切長谷部』がどうしても見たかったからである。

昨年からブラウザゲーム刀剣乱舞」をプレイし始めて、そのゲームのキャラクター「へし切り長谷部」が好きになってしまった。

このゲームは刀を擬人化しており、好きなキャラクターのモチーフである『圧切長谷部』をどうしても、見なければならない。

そんな使命感に駆られ京都に赴いたわけである。

そして、今。行って良かったと心から思う。

荒ぶる思いを落ち着かせるために、そしてあの感動を忘れないために、あの日の出来事を書こうと思う。

 

ちなみに刀に関する知識はない。

あくまで自分のための備忘録である。

 

■『三日月宗近』との対面

京都国立博物館に到着したのは、13時ごろ。入館までの待ち時間は約30分。

入口の左手側で音声ガイドをレンタルし、奥のエレベーターで3階へ。

最初に銘尽と合戦絵巻を見、『三日月宗近』が展示されているケースへ向う。

展示されているケースの最前列で見るためには並ぶ必要があり、『三日月宗近』の列は約20分ほど待った記憶がある。

そして自分の記憶の中では初めて、間近で刀を見た。

これが、また、あんまりにもきれいで驚いた。

 

並んでいる間、遠くから見てもわかる優美な曲線。

正面から対峙し、角度を変えてみると星が散ったような光が映り、夜空を見ているよう。

側面から覗くと、とても薄い。

刀がこんなに薄いものだとは思っておらず、また驚いた。

残念ながら『三日月宗近』の名前の由来となった三日月模様は認識できず…。

(帰宅後ネットで知らべ、三日月模様を確認。下調べって大事だ。)

それでも、『三日月宗近』の美しさに魂が抜けそうになった。

 

■どこを見ても刀

序盤からこんなので正気が保てるのか、一抹の不安を覚えながら次へ進む。

最前列で見るとなるとこの日は順番待ちが発生しており、3階をぐるっと一回りした時点で一時間以上経っていた。

2階へ降りるとさらに混雑していたため、「どこかで調整しないと時間が足りない」と判断。

最前列で見る箇所、後ろから見る箇所を切り替えながら回ることを決める。

2階は刀鍛冶の台頭をテーマに、粟田口派などの刀が並ぶ。

どこを見ても、刀。一つ一つ鑑賞すると、それぞれに特徴がある。

みんな、なんか、違う。

刀初心者なので具体的には述べられない。

圧倒されながら1階へ。

1階ではこの日から期間限定で展示されている『髭切・鬼切』に人が集まっていた。

隣には『膝丸・薄緑』が並んでおり、源氏重代の刀を同時に鑑賞できるということで話題になっていた。

この辺りからお目当ての『圧切長谷部』がもうすぐ見れると浮足立っており、たくさん刀を見たはずなのによく思い出せない。

そして『圧切長谷部』を見るべく、列へ並ぶ。

 

■国宝『圧切長谷部

入った部屋は明るく、その光を受けて刀が輝いていた。

列の隙間から垣間見る度、緊張で爆発しそうだった。

そして最前列へ。

正面から見ると、皆焼と呼ばれるまだらな白い模様が、雲のように全体に散っていた。

立って、屈んで、角度を変える度に、模様に反射して煌く刀。

光の粒の中に、橙色に揺らめく炎を見た。

そのとき、ああ、これが長谷部なのかと。一人納得した。

きれいで、ずっと見ていたい。そんな刀だった。

 

 

もう書きたいことは書ききった。

吐き出したかったのは『圧切長谷部』への思慕である。

また、見たい。もっと見たい。展示から帰ってきても、あの煌きが忘れられない。

刀への知識がなくても、心奪われるには十分な魅力があった。

この先、生きていれば、また、会いに行く。

そう決意し、『圧切長谷部』との初対面は終わった。

 

 

 

その後、すべての展示を回りグッズを購入し終わったのは17:15だった。

購入したグッズ写真

 <購入したグッズ>

・図録

・図録トートバッグ

・紙刀(ペーパーナイフ)

・ステンレスしおり

・鍔 茶托

 

 

途中駆け足で見たものの、3時間半以上いたことになる。

じっくり見たければ5時間は滞在する覚悟が必要だ。

11月にもう一度来る予定なので、事前準備をして挑みたい。

 

 

 

■反省点など

ここからは自分への反省点とか、駆け巡った感情をそのまま書く。

気持ち悪いことも書くので、気を付けて。

 

<反省点>

・単眼鏡を持っていかなかった

この日のためにAmazonで購入していたが、荷物受取がうまくできず手元になかった。

持っていれば模様がより詳細に見えたと思う。

 

・基礎知識の学習はするべき

見どころとか、知っていればもっと楽しめる。時間があれば勉強しておいて損はない。

帰ってきて気づいたが、公式サイトにも見所など記載してくれている。

事前に読んでおけばよかった。

 

大きな反省点はこの2点。

あとは、当日寝坊したため、京都国立博物館以外は立ち寄れなかった。

せっかくなので、周辺の神社仏閣へも行きたかった…。

 

 

 

■行けて良かった…

 

今年の1月、『圧切長谷部』が見たくて福岡市博物館に行きたかった。

でも行けなかった。それをずっと後悔していた。

仕事や引っ越しなどタイミングが悪く、泣く泣く福岡に行くことを断念した。

行かない、と選択したときは疲れていたのもあって本気で泣いた。

今もある意味切羽詰った状態ではあるが、見に行くことができてよかった。

姿が見れた今は、もう一度見たい。もっと見たいと思っている。

福岡市博物館では来年また展示されるようなので、そちらにも足を運びたい。

 

 

展示会場で『圧切長谷部』を見ている方、みんな熱心に見ていた。

自分が思い入れがあるからそう思っただけかもしれない。

見ている人の熱量が、他と違うように思えた。

 

 

あんな薄い刀で人が切れるのか、不思議に思う。

 

 

すっと、この首をあの刃が裂く。

あんなきれいなもので死ねたら、いい。